囲われ方のデザイン

 

 

北九州市の長野緑地公園内に建つ公衆トイレの設計。市民公園ならではのゆったりとしたスケール感を持ち、市民にとって記憶に残るトイレであるべきだと考え、360度見渡す限りの美しい山並みに囲われたこの場所に相応しいトイレの建ち方を提案した。一般的にトイレは目隠しの塀、建物の外壁、男女の間仕切壁、ブース間の仕切壁とプライバシーを守ろうとするあまり何重にも囲われるが、このトイレは塀から建物までを一連の壁でつくり、1つ1つのトイレに渦を巻くように囲った。壁は奥に行くほどトイレに近づくほど高くなり、プライバシーを守りつつ解放感が味わえる囲われ方である。また、高低差のある敷地にレベルの異なる6つの地盤面を設定し、園路から直接出入りできるようにした。床は屋外・半屋外にも耐えられるよう、水はけの良い砂利舗装とウッドチップ舗装とした。トイレとトイレの間に各々の通路である緩衝帯をつくり、トイレの衛生環境にも配慮した。

 

主要用途:公衆トイレ
所在・会場:福岡県北九州市
設計期間:2010年7月 – 2010年9月